春の道端はスミレやオオイヌノフグリなど、比較的大きな草花が目につきます。
空き地の横を通る度に、春野草の新顔さんがいないかチェックしています。
そんな時に見つけたピンクの小さな草花が2種類。
隣り合って咲いていました。
ヒメオドリコソウ(姫踊り子草)とホトケノザ(仏の座)。

この2種類、また似ているんですよね
この記事では、春の野草のヒメオドリコソウ(姫踊り子草)とホトケノザ(仏の座)。
違いと簡単な見分け方をご紹介していきますね。
◆ヒメオドリコソウ(姫踊り子草)とホトケノザ(仏の座)の見分け方◆
- ヒメオドリコソウ(姫踊り子草)はグラデーション
- ホトケノザ(仏の座)には傘がない
ヒメオドリコソウ(姫踊り子草)はグラデーション
撮影者:スミレ
シソ科/オドリコソウ属 多年草
ヒメオドリコソウ
先に見つけたのはヒメオドリコソウ(姫踊り子草)の方でした。
この写真の真ん中のピンクの草花。
緑の上の方の葉っぱの小豆がかったピンクのグラデーションがポイントです。
このグラデーションの葉っぱとその下の小さなピンクの花。
ヒメオドリコソウ(姫踊り子草)の名前の由来は、
傘をかぶった踊り子に見立てていることからきています。

一度認識すると
結構どこでも見つけられました
ヒメオドリコソウ(姫踊り子草)は、葉っぱの傘のグラデーションが特徴です。
傘の下に小さなピンクの花がのぞいています。
ちなみに、日本原産のオドリコソウはめったに見られないそうです。
帰化植物のヒメオドリコソウ(姫踊り子草)に押されているのでしょうね。

オドリコソウは山に行かないと
見つけるのは難しいわ
<ちょっと耳より情報>
ヒメオドリコソウ(姫踊り子草)はヨーロッパ原産の帰化植物です。
1893年に東京の駒場で見つかり、日本全国に分布しています。
外来種としての歴史はまだまだなので単なる雑草扱いされています。
ヒメオドリコソウ(姫踊り子草)はシソ科の植物です。
食べることができる植物になのですね。
ヨーロッパではサラダにしたり炒めものにしたりと使われています。
また、ハーブ(薬草)としても活用されているんですよ。
ゲルマクレンDという成分を持っています。
抗菌作用、抗炎症作用、鎮静作用のある成分です。
姫踊子草(ヒメオドリコソウ)を乾燥させ、お風呂に入れると鎮静作用が期待できます。

道端の草花は意外にハーブの宝庫!?

花より団子のスミレちゃんには
ポイントゲット!ね
カラスノエンドウ・スズメノエンドウだって食べられますし。
(実際には、排気ガスや農薬なども心配ですから使えないとしても。)
ヒメオドリコソウ(姫踊り子草)がハーブ系と知ったことでお得感が湧いてくるのでした。

食べられる野草の種類を
もっと知りたくなりました
仏の座(ホトケノザ)には傘がない
撮影者:スミレ
シソ科/オドリコソウ属 多年草
ホトケノザ
ピンクの花が隣に生えていたホトケノザ(仏の座)です。
細長い筒状の花というのは同じですね。
同じシソ科のオドリコソウ属です。
純粋に日本原産の自生している草花です。
一番てっぺんに花が咲いていますね。
グラデーションの葉っぱの傘がないのでピンクが目立っています。
花が段々に重なっているので別名「三階草(サンガイグサ)」とも呼ばれています。

中には甘い蜜があるよ
春の七草のホトケノザは別植物
撮影者:スミレ
周辺の道端や空き地では、ホトケノザ(仏の座)よりも、ヒメオドリコソウ(姫踊子草)の方が圧倒的に見かけるんです。
ヒメオドリコソウ(姫踊子草)と同じく、ヨーロッパではホトケノザ(仏の座)もハーブです。
外来種の方が自生種より強いのかもしれません。
日本でのホトケノザ(仏の座)は畑の要注意植物です。
病気をすぐにトマトやキュウリにうつしてしまうためです。
ホトケノザ(仏の座)もシソ科オドリコソウ属の植物。
期待を込めて訊いてみました。

ホトケノザも食べられるんですか?

春の七草で言う「ホトケノザ」は
全く別の植物だから気をつけてね
ホトケノザ(仏の座)はシュウ酸が強くて美味しいものではないそう。
ヒメオドリコソウ(姫踊子草)と同じゲルマクレンDを持つハーブ系。
とはいえ、食用とまではいかないのですね。
訊いてみて良かったです。
春の七草のホトケノザは昔の古い呼び名です。
正しい名前はコオニタビラコ。
タンポポみたいな小さな黄色の花が咲く野草です。

コオニタビラコは
最近なかなか見かけないわ
●「春の七草ホトケノザ」とは別植物
● ヨーロッパではハーブ扱い
● 日本では畑の雑草扱い
ひとつ賢くなりました。
聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥。
これからも初心者の素朴な疑問を恥ずかしがらず、モモ先輩に訊いていきますよ。
わかったことはことでみなさまにシェアしますね!
ヒメオドリコソウとホトケノザ|見分け方のまとめ
★ ヒメオドリコソウ(姫踊子草)とホトケノザ(仏の座)の見分け方 | ||
花名 |
ヒメオドリコソウ (誕生花:2月6日) ![]() |
ホトケノザ (誕生花:2月8日誕生花) ![]() |
科名/属名 | シソ科/オドリコソウ属 | |
原産 | ヨーロッパ | 日本 |
学名 | Lamium purpureum | Lamium amplexicaule |
英名 | Red deadnettle | Lamium amplexicaule |
別名 | 三階草(サンガイクサ) | |
花言葉 | 「春の幸せ」「陽気」「愛嬌」 | 「小さな幸せ」「調和」「輝く心」 |
開花時期 | 3~5月 | 3~6月 |
花色 | 紫 | ピンク |
特徴など | ・葉の下に花 ・葉が頭頂部に向かって緑~小豆色のグラデーション ・葉が三角に尖り重なっている |
・頭頂部に花が咲く ・葉は緑色 ・葉は小さく丸みを帯びている ・春の七草のホトケノザ(コオニタビラコ)とは別植物 |
この記事では、ヒメオドリコソウ(姫踊り子草)とホトケノザ(仏の座)を、
簡単に見分ける方法についてお伝え致しました。
ヒメオドリコソウ(姫踊り子草)とホトケノザ(仏の座)の花は、どちらも細くて筒状で似ています。
近くに生えているので、花部分だけ見るとどっちだったかな?となりやすいです。
それに対して、ヒメオドリコソウ(姫踊り子草)とホトケノザ(仏の座)の葉の色と形は全然違います。
ヒメオドリコソウ(姫踊り子草)とホトケノザ(仏の座)は、一度覚えると迷わないタイプの草花です。
春のお庭は、花壇のお花から雑草と言われる花たちまで色とりどりの世界です。
他にも似ている草花がありますよね。
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