夏の終わりごろ、1本だけ咲いているピンクのお花を見つけました。
撮影者:スミレ
夏の暑さにしおれていました
ピンクの花に細い葉っぱは夏水仙のよう。
夏水仙より全体的に小柄です。
こちらは正真正銘の夏水仙です。
夏水仙:ヒガンバナ科 / ヒガンバナ属
背丈は50~1m位
やっぱり違いますよね。
地面から近いところで咲いているのです。
お花の大きさでいうとクロッカスぐらい。
秋に咲くクロッカスの1品種のサフランかな?
サフラン:アヤメ科/クロッカス属。
背丈は15~20㎝位
お花の大きさと形は似ている。
ピンクの可愛いお花。
けれどもサフランは紫1色のはず?

ここでギブアップ!

惜しいところまできていたよ
このお花の名前の正体はサフランモドキでした。
サフランとは何の関係もない植物なのに名前がサフランモドキ。
この記事では、サフランとサフランモドキの違いをご紹介しますね。
サフランに似たピンクの花|サフランモドキ
アヤメ科/クロッカス属
サフラン
クロッカスの仲間で秋に咲く品種です。
あのパエリヤ、サフランライスのオレンジ色のもと。
香辛料サフランはサフランのお花の雌しべから取れるんですね。
>関連記事 クロッカスとサフランの違いを簡単に見分ける方法
撮影者:スミレ
ヒガンバナ科/タマスダレ属
サフランモドキ
サフランモドキの草丈はサフランとほぼ同じ。
約15~20㎝位ですね。
花だけ見るとは小さなユリに似ているみたい。
細い葉っぱの草花です。
サフランモドキは彼岸花科。

良く見れば
サフランより彼岸花の花の開き方です
サフランモドキは江戸時代に日本に持ち込まれました。
園芸植物として栽培されてきたものです。
帰化植物で自生しているものもあります。
私が見たサフランモドキは、夏の終わりにぽつんとひとつだけ咲いていました。
● サフランモドキはヒガンバナ科/タマスダレ属
● サフランとはアヤメ科/クロッカス属
サフランモドキの開花時期は6~10月でサフランと重なります。
色がピンクなので、紫1色のサフランと違うことが簡単にわかります。

全然違う種類なのに
モドキなんて名前を付けられて可哀そうです
サフランモドキは園芸種であるゼフィランサスの仲間です。
サフランモドキ|命名の理由とは?
撮影者:スミレ
ヒガンバナ科/タマスダレ属
サフランモドキ
どうしてサフランモドキと呼ばれるようになったのでしょうか?
実は、このサフランモドキ、日本に入って来た当初は「サフラン」と呼ばれていたんですね。
別の種とわかって明治時代に「サフランモドキ」に改名されたという訳。
ヒガンバナ科/タマスダレ属のピンクの種はサフランモドキ。
同じタマスダレ属の白い花はタマスダレです。
もう少し素敵な名前はなかったのでしょうか?
和名は「サフランモドキ」。
英名は「Rain Lily(レインリリー)」です。
園芸品種「カリナタ」名でも流通しています。

綺麗な名前もあって良かった!
サフランとサフランモドキの違いまとめ
サフランモドキという位だから、サフランとよく似ているかといえばそうでもありません。

共通点は細い葉・小柄・地面近くで咲く・
球根であることね
この記事では、サフランとサフランモドキの違いについてお伝え致しました。
★ サフランとサフランモドキ | ||
花名 | サフラン (11/4 誕生花) ![]() | サフランモドキ (9/8,13,20 誕生花) ![]() |
科名/属名 | アヤメ科/クロッカス属 | ヒガンバナ科/タマスダレ属 |
原産 | 地中海沿岸 | 中南米・西インド |
開花時期 | 10~12月 | 6~10月 |
花色 | 紫のみ | ピンク |
別名 | 薬用クロッカス | レイン・リリー ゼフィランサス カリナ |
特徴 | ハーブ(サフラン) 細長い赤の雌しべ | 多年草(草花) 5㎝ほどの小花 白い花はタマスダレ |
サフランといえば、クロッカスとサフランの違いを知っていますか?
どちらもサフランライスの原料を収穫できるのでしょうか?
ご興味のある方はあわせてお読みくださいね。
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