「冬の花さんぽが大好き!」と言える人は本当のお花好きだと思います。
「鏡花水月★花つむぎ」管理人のスミレの花さんぽは新緑一辺倒でした。
そしてついに!
冬の花さんぽの楽しみ方を覚えました
この記事では、冬に花さんぽなんて考えられない!というお花初心者さんへ。
お花のプロに案内してもらった、春の気配を見つける花さんぽの楽しみ方をお伝えしますね。
◆真冬の公園散策の楽しみ方◆
- 真冬の公園で鑑賞できる草花
- ちょっと通な真冬の樹木
- 準備中!早春に咲く樹木
真冬の公園の定番|葉を愛でる葉牡丹
撮影者:スミレ
葉牡丹の花壇
街中の全く花のない公園で唯一の彩り
冬枯れのイメージが強い真冬の公園や庭園。
春の花壇に向けて開花準備期間ですよね。
真冬の公園でも全く彩りがないことはありません。
よく見かけるのはハボタン(葉牡丹)です。
撮影者:スミレ
お正月飾りの1年目ハボタン
綺麗にまとまっています
花ではなく葉っぱですけれど
公園の唯一の彩りだったことも
ハボタン(葉牡丹)の花は4月頃に咲くよ
ハボタン(葉牡丹)はヨーロッパ原産。
キャベツの仲間のケールの1種です。
ヨーロッパでは野菜として食されていました。
日本には江戸時代に入ってきて鑑賞用に品種改良されてきました。
牡丹の花のようなので別名「ボタンナ」
オランダ経由で入ってきたので「オランダナ」とも呼ばれています。
丸い葉っぱ、縮緬状、切れ込みのあるもの、
光沢のあるもの、色々あるよ!
ハボタン(葉牡丹)は正月飾りでは代表格の植物ですね。
正月飾りになるぐらいですから花言葉も縁起の良いものばかりです。
花言葉は「祝福」「慈愛」。
<ちょっと耳より情報>
撮影者:スミレ
ハボタン(葉牡丹)の花が咲いた様子
ハボタン(葉牡丹)は4月頃になると細い茎が伸びてきます。
小さな薄い黄色の花で菜の花に似ています。
春のお花は多いのですっかり忘れられがちですが。
花より葉が愛でられているのがハボタン(葉牡丹)ですね。
★ ハボタン(葉牡丹) 12月30日 誕生花 | |
科名/属名 | アブラナ科 / アブラナ属 |
原産 | ヨーロッパ |
学名 | Brassica oleracea var. acephala |
英名 | flowering kale |
別名 | ボタンナ(牡丹菜) オランダナ(阿蘭陀菜) |
花言葉 | 「祝福」「慈愛」 |
鑑賞時期 開花時期 |
12~3月(葉) 4月(花) |
花色 | 薄い黄色 |
特徴 | ・多年草 ・葉を鑑賞する |
晩秋~春まで楽しめる樹木|サザンカ(山茶花)とツバキ(椿)
撮影者:スミレ
サザンカ
真冬に葉を鑑賞するハボタン(葉牡丹)をご紹介しました。
葉っぱもいいですけど
今が盛りの花も見たいですね。
真冬の公園で目立っている花
を忘れていませんか?
代表的なものはサザンカ(山茶花)とツバキ(椿)です。
サザンカ(山茶花)は垣根でもおなじみですね!
「かきねのかきねのまがりかど」という
童謡を思い出します。
もともと山茶花は10月~12月の晩秋の花でした。
今は品種改良されて4月頃までで咲く品種もあります。
山茶花の垣根
もうひとつ、冬の花木の代表と言えば椿です。
椿は山茶花より遅れて咲く冬の花です。
11月~4月頃まで咲いています。
こちらは椿。
花芯の形がポイントです。
椿らしい形
サザンカとツバキって
本当に似ていますね。
見分け方には色々ありますよ。
サザンカ(山茶花)とツバキ(椿)を簡単に見分ける方法など、詳しくはこちらの記事を参考にしてくださいね。
>関連記事 https://hana-tumugi.com/post-2899-2899
真冬に咲いている黄色い花の樹木|ロウバイ(蝋梅)
ロウバイ科 / ロウバイ属
ロウバイ
撮影者:スミレ
葉牡丹、山茶花と椿は、ガーデニングをしていない人でも知っている植物でしょう。
ここからはガーデニング初心者さん必見。
冬のお庭の見方が変わってくるお花をご紹介します。
さあ、空を見上げてください。
高い木の上の方にポチポチ黄色の花がついています。
これがロウバイ(蝋梅)です。
名前はあんまり聞いたことないかな?
近づいて観察してみましょう。
よく見ると梅の花の様な形ですね
見た目は蝋細工みたいでしょう
だからロウバイ(蝋梅)というのですね。
わかりやすい名前の由来でした。
<ちょっと耳より情報>
ロウバイ(蝋梅)の名前の由来について。
ここでご紹介したのは見た目でわかりやすい「蝋梅」です。
蝋梅:ロウソク(蝋燭)、ロウザイク(蝋細工)の「蝋(ロウ)」の漢字。
実はもうひとつの由来があるのです。
漢字が異なります。
臘梅:ロウゲツ(臘月)からきた「臘(ロウ」の漢字。12月の別名。
12月に梅に似た花を咲かせるからです。
旧暦12月なので実際に咲くのは1~2月ね
知ってみると「臘月」由来も格調高くて素敵
どちらも正しい由来なので、お好きな漢字を使ってくださいね。
実際の花を知っているお花好きさんには、「蝋梅」の方がしっくりくるかもしれません。
この記事では「蝋梅」を使っています。
★ 1月21・27日 誕生花 ロウバイ(蝋梅) | |
科名/属名 | ロウバイ科 / ロウバイ属 |
原産 | 中国 |
学名 | Chimonanthus praecox |
英名 | Winter sweet |
別名 | 唐梅 |
花言葉 | 「慈愛」 |
開花時期 | 12月中旬~2月 |
花色 | 黄色 |
特徴 | ・香りが高い ・葉より先に花が咲く |
ロウバイは春~秋の公園では地味な存在です。
香りを感じて上を見上げたらロウバイを見つけた!
私にもそんな体験があります。
灯りを見つけたような気持ちになりました
連日の寒さの中で見つけたロウバイの花は、嬉しさもひとしおです。
真冬の殺風景な時期になると存在感を増すロウバイの花。
ロウバイは、暖かい地方で年明け~咲き始めていきます。
公園のロウバイの花が満開の1月後半頃、梅はまだ1分咲きくらいでした。
早春を告げる黄金色した花の樹木|サンシュユ(山茱萸)
ミズキ科 / サンシュユ属
サンシュユ
撮影者:スミレ
黄色の小さい花といえばもうひとつ、サンシュユ(山茱萸)。
早春、ぽよぽよした可愛い小花が咲く樹木です。
植物学者の牧野富太郎先生は、
サンシュユに「春小金花(ハルコガネバナ)」という名前をつけたぐらいです。
ひとつひとつの花は小さくて直径5ミリぐらい。
固まって枝の先に咲いています。
サンシュユの開花時期は3~4月上旬。
桜の季節に先駆けて咲く早春のお花です。
春を告げる花として人気が高い樹木で、お庭などにも植えられています。
花が終わると
丸みを帯びた広い葉っぱが出てくるよ
サンシュユ(山茱萸)の実|秋珊瑚は薬用植物
撮影者:スミレ
サンシュユの赤い実
サンシュユ(山茱萸)は1720年代頃に日本に入ってきました。
最初は薬用植物扱いでした。
サンシュユ(山茱萸)の実は秋に熟します。
楕円形の赤い実が可愛いですよね。
果実の種を取り乾燥させたものが、生薬の山茱萸(サンシュユ)。
漢方では滋養強壮、腰痛などに使われています。
生食できるのがメリットですね。
たくさんできれば果実酒にも♪
サンシュユ(山茱萸)の実「秋珊瑚(アキサンゴ)」は俳句の季語になっています。
真冬の今も枝の先をよーく見てみて!
ほんのり赤くなっている蕾が見えますよ。
枯れ木の様に見えていても、春の準備は進んでいるのです!
★ サンシュユ(山茱萸)2/14、15 3/17 誕生花 | |
科名/属名 | ミズキ科 / サンシュユ属 |
原産 | 中国・朝鮮半島 |
学名 | Cornus officinalis |
英名 | Japanese cornel |
別名 | ハルコガネバナ アキサンゴ ヤマグミ |
花言葉 | 「持続」・「耐久」 |
開花時期 | 3~4月上旬 |
花色 | 黄色 |
特徴 | 薬用植物 |
冬の公園の花さんぽ見どころまとめ
撮影者:スミレ
ロウバイ科 / ロウバイ属
ロウバイ
春・夏・秋と季節の花さんぽを楽しんできたあなたへ。
そろそろ冬の花さんぽデビューをしませんか?
冬の花さんぽは、花壇だけではなく樹木に注目するのが楽しみのひとつです。
山茶花⇒椿⇒ロウバイ⇒梅⇒サンシュユ。
(おおよその観られる順番です)
今回はお花初心者さんには馴染みの薄い樹木、
香り高いロウバイ、春の準備中のサンシュユを中心にご紹介致しました。
ロウバイとサンシュユ
どちらも小さな黄色いお花が可愛いです
この記事では、花さんぽ初心者さんに向けて、真冬の公園さんぽの見どころをお伝えしました。
◆真冬の公園花さんぽの見どころ◆
- 真冬に葉を鑑賞する:ハボタン
- 真冬に花が咲いている樹木:サザンカ・ツバキ・ロウバイ
- 早春に咲く樹木:ウメ・サンシュユ
枯れ木と見えた花から感じる春の気配。
植物は生きている、季節はめぐると肌身に感じる冬さんぽです。
冬の公園で春の兆しを見つけに行きましょう♪
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