「偶然できていたから見せてあげようと思って」
ガーデニングの先輩の手の平にあったものは?
秋のお庭で見つけたというホオズキ(鬼灯・酸漿)でした。
見ただけでは残念ながら当てることができませんでした。
撮影者:スミレ
葉脈が透けたホオズキ
ホオズキだったのですね!
植物に詳しくない人も名前は知っている確率が高いホオズキ(鬼灯・酸漿)。
晩秋のホオズキ(鬼灯・酸漿)を見て、どんな植物なのか改めて調べたくなりました。
◆ホオズキ(鬼灯・酸漿)◆
- ホオズキ(鬼灯・酸漿)の名前と漢字の由来
- ホオズキ(鬼灯・酸漿)の開花時期と花言葉
- ホオズキ(鬼灯・酸漿)は薬用植物
いつもはお花についてご紹介していますが、今回は実を鑑賞するホオズキ(鬼灯・酸漿)を取り上げます。
お花初心者さんにもわかりやすくご紹介していきますね。
ホオズキ(鬼灯)|名前と漢字の由来
ナス科/ホウズキ属
ホオズキ
最初にホオズキ(鬼灯・酸漿)の最終系?をお見せしました。
鑑賞用としてお店でみかけるホオズキ(鬼灯・酸漿)は、緑の葉にオレンジ色の風船が特徴の植物です。
ホオズキ(鬼灯・酸漿)の風船の鑑賞時期は8~9月です。
ホオズキ(鬼灯・酸漿)の名前の由来は諸説あり定まっていません。
「鏡花水月★花つむぎ」管理人スミレは「ホオズキの実を鳴らして遊ぶ子どもの頬」由来説を推します。
イメージで採用しました。
ちょっと怖い別名もご紹介しておきましょう。
ホオズキ(鬼灯・酸漿)の別名「輝血(カガチ)」は古事記のヤマタノオロチからきています。
ホオズキ(鬼灯・酸漿)は名前の漢字も変わっていて気になりますね。
どんな由来があるのでしょうか?
「鬼灯」とは日本人がつけた漢字です。
「鬼灯」は想像がつきます。
お盆の提灯のイメージです。
死者の魂を表したもの
と考えられています。
対して「酸漿」の漢字は中国由来になります。
16世紀中国の学者、梨時珍(リジチン)による植物事典「本草綱目」によると、
「酸漿」とは果実の味による名前とあるのです。
文字を見ても酸っぱくなりますね。
中国には「灯籠草(とうろうそう)」という
「鬼灯」の発想と似ている別名もあるよ。
ホオズキ(鬼灯)|花の咲く時期と花言葉
ホオズキ(鬼灯・酸漿)の花
ホオズキ(鬼灯・酸漿)は夏のイメージが強い植物です。
毎年7月、浅草での浅草寺で「ほおずき市」が開かれるのは有名ですよね。
実の方が目立っていますが、もちろんホオズキ(鬼灯・酸漿)にも花はあります。
ホオズキ(鬼灯・酸漿)の開花時期は5~6月頃、小さなクリーム色の花が咲きます。
小さいので見逃さないでくださいね。
次は見逃しません!
ホオズキ(鬼灯・酸漿)は地下茎で冬越しするよ。
来年の春を楽しみにね。
ホオズキ(鬼灯・酸漿)の花言葉は、いい意味とそうではない意味のものがあります。
西洋ではホオズキ(鬼灯・酸漿)の実の空洞を示しているのでしょうか。
「偽り」「ごまかし」
日本人のお盆のイメージとは随分違いますよね。
日本の花言葉は「自然美」「心の平安」
私は絶対こっちのほうがしっくりします。
日本人ですね~。
こちらでは「自然美」「心の平安」の花言葉を推していきます!
<ちょっと耳より情報>
ホオズキ(鬼灯・酸漿)のクリーム色の花が咲いた後、萼(ガク)の部分が発達します。
ガクは小さな実を包み込むように、緑の風船となりオレンジ色に変化していくのです。
あの風船のもとはガクだったのですね。
正式には「宿存萼(シュクソンガク)」
(実が熟しても残っているガク)と言います。
オレンジ色の風船は雨風にさられて、葉脈だけの風船となります。
私が先輩に見せてもらったのは、人の手の加わっていないまさに「自然美」だと思います。
撮影者:スミレ
ホオズキ(鬼灯・酸漿)は薬用植物
観賞用の植物、ホオズキ(鬼灯・酸漿)はもともと、薬用植物だったことをご紹介しましょう。
生命力が強く、それほど手間暇かけなくても何度も冬越ししてくれる植物です。
地植えしておくといい植物のひとつなのですね。
前述したように、ホオズキの中国名は「酸漿(さんしょう)」です。
「酸漿(さんしょう)」は生薬。
7~8頃に地下茎と根っこを取り出して日干しにします(酸漿根)
根っこだけではなく全草が漢方になります。
漢方で咳止めや解熱、利尿剤として使われています。
堕胎作用があるため妊婦さんには禁忌です。
また、ヨーロッパでは食用ホオズキもありますよ。
フルーツ感覚で美容にもと親しまれているようです。
食べられる植物に目がない「鏡花水月★花つむぎ」管理人スミレ。
ホオズキ(鬼灯・酸漿)が薬用植物と知って、さらに親しみを感じるのでした。
食べられる植物好きなお仲間さんに。
ホオズキ(鬼灯・酸漿)も好きになってもらえると嬉しいです。
ホオズキ(鬼灯・酸漿)の漢字の由来と花言葉まとめ
◆ホオズキ(鬼灯・酸漿)◆
- ホオズキ(鬼灯・酸漿)の名前と漢字の由来:日本の「鬼灯」と中国の「酸漿」
- ホオズキ(鬼灯・酸漿)の開花時期と花言葉:5~6月にクリーム色の花・花言葉は「自然美」
- ホオズキ(鬼灯・酸漿)は薬用植物:咳止め、解熱、利尿剤 妊婦さんに禁忌
★ ホオズキ(鬼灯・酸漿)7/8,9, 8/14 誕生花 | |
科名/属名 | ナス科/ホウズキ属 |
原産 | 東アジア |
学名 | Physalis alkekengi var.franchetii |
英名 | Chinese lantern plant winter cherry |
別名 | 輝血(カガチ) ヤマタノオロチの目を指す 灯籠草(とうろうそう) 中国の別名 |
花言葉 | 「自然美」「心の平安」 「偽り」「ごまかし」 |
開花時期 鑑賞時期 |
5~6月 8~9月 |
花色 | クリーム色 |
特徴 | ・薬用植物 |
この記事では、実を鑑賞するホオズキ(鬼灯・酸漿)について、お花初心者さんにもわかりやすくご紹介致しました。
他にも、お花を楽しむだけではなく実や薬効が気になる植物がありますよね。
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