春に咲いて居るのにクリスマスローズ?と、疑問に思ったことはありませんか?
冬の花壇の寄せ植えを探して、ガーデンショップに行った時のことでした。
元気さで目立っていたお花、種類が豊富だったお花たちです。
ビオラ・パンジー・プリムラジュリアン・ストック・・・。
その中で圧倒的に目立っていました。
クリスマスローズ!
クリスマス前だから今時分の花なのでしょうか?
でも、春にクリスマスローズを見たこともありますよ。
本当はいつ頃の花ですか?
1月ぐらいからの花よ。
今出回っているのは温室で咲かせたものね。
なぜ、春の盛りに咲いていた花の名前が「クリスマスローズ」なのでしょうか?
この記事では、クリスマスローズの名前の由来や花言葉をお伝え致します。
◆クリスマスローズの名前の由来と花言葉◆
- クリスマスローズの原種:ヘレボルス・ニゲル
- 日本のクリスマスローズ:学名ヘレボルス全体を指す(レンテンローズも含む)
- クリスマスローズの誕生伝説と花言葉:「追憶」「慰め」「私をわすれないで」「いたわり」
クリスマスローズの原種はヘレボルス・ニゲル
学名:Helleborus niger(ヘレボルス・ニゲル)
科名/属名:キンポウゲ科 / クリスマスローズ属
クリスマスローズ
クリスマスローズの学名はヘレボルス・ニゲル。
ギリシャ語ではhelein(殺す)+bore(食べ物)
「食べれば死ぬ」という意味が名前の由来です。
また、nigerとは「黒い」という意味です。
クリスマスローズは、黒い根っこに毒を持つお花なのです。
クリスマスローズという名前から、ヨーロッパとの関わりの深さを感じませんか?
教会の供花でもあるのですね。
実はクリスマスローズが自生しているところは世界中。
クリスマスローズの原産地として特定されているところはありません。
- 真っ白な5枚の花びらを持ち、クリスマスの頃から咲く
- 濃い緑色の葉っぱを冬に茂らせる、多年生の植物
クリスマスローズの黒い根は、服用すれば死に至るほどの猛毒です。
古代人は冬に咲く花に神秘を感じて魔除けとしていたそうです。
クリスマスカードのモチーフにもなっている、クリスマスローズ。
なんと白い花の毒草だったのです!
ただ、クリスマスローズは怖いというだけの花ではありません。
16~17世紀のヨーロッパでは、精神病・ヒステリー・うつ病などに。
薬草としても活用されていました。
毒と薬は本当に紙一重なんですね。
レンテンローズ|日本ではクリスマスローズと呼ばれる
撮影者:スミレ
春のクリスマスローズ
この写真は春の花壇で撮ったものです。
春に「クリスマスローズ」という名札に違和感を持ちました。
クリスマスローズはヘレボルス・ニゲルの別名。
ヨーロッパではこのあたり明確に区別されているようです。
写真のお花も分類するなら「レンテンローズ」になりますね。
レンテンローズとはキリストの復活祭(イースター)のこと。
3~4月に咲く春のお花はレンテンローズが多いかな。
日本でクリスマスローズと言うと、学名ヘレボルス全体を指します。
4月に咲いている花もクリスマスローズと呼ばれています。
園芸店でもクリスマスローズの名前で出ていました。
日本で学名ヘレボルス全体をクリスマスローズと呼ぶ理由です。
素人考えながら、クリスマスローズがこんな特徴を持つからではないでしょうか。
- ヘレボルス・ニゲルの種類、色や形が非常に多い。(一株ごとに違う)
- 日本で人気が出てきたのは比較的最近(平成~)
要するに、種類が多くて複雑過ぎるんですよね。
日本ではぜ~んぶまとめてクリスマスローズ!
外国で話が通じなくなることは
知っておいた方がいいかも。
さて、ここからは日本のクリスマスローズ(学名ヘレボルス全体)のお話です。
クリスマスローズが日本に入ってきたのは明治時代。
薬草として、お茶席の花として、しばらくは地味な存在でした。
風流な和名がつけられています。
- 雪起こし(ユキオコシ)
- 寒芍薬(カンシャクヤク)
現在、クリスマスローズは世界各国で品種改良されており、綺麗な花色も増えています。
日本でも、薬草やお茶席の玄人好みのお花から、人気の園芸品種に変貌を遂げました。
ピンクのクリスマスローズも可愛い♪
クリスマスローズは日陰でも育つ耐寒性のあるお花です。
開花時期は原種のニゲルが一番早く、有茎種、無茎種の順に咲いていきます。
ほとんどの種類の最盛期は3~4月です。
ウチのお庭も結構勝手に生えて来ているよ。
「クリスマスローズの誕生」花言葉の伝説
撮影者:スミレ
春のクリスマスローズ
名札はクリスマスローズでした。
クリスマスローズには、クリスマスにちなんだ伝説があります。
◆クリスマスローズの誕生◆ ドイツの伝説
イエス・キリストが誕生した時、東方の三博士たちはイエスに会いに行きました。
黄金・ミルラ・フランキンセンスを贈ったことは有名です。
天使のお告げを聞いた羊飼いたちもイエスを拝みに行きました。
貧しい娘マデロンもイエスに贈り物をしたいのですが、何も持っていません。
嘆き悲しむマデロン。
憐れに思った天使が舞い降りて雪に触れます。
雪は解けて白いクリスマスローズの花になりました。
(マデロンの涙がクリスマスローズになったという伝説も。)
マデロンはその花をイエス・キリストと聖母マリアに捧げたのでした。
ヨーロッパで毒草としても薬草としても使われた、クリスマスローズ。
また、戦地に赴く恋人に贈ったともされています。
クリスマスローズには、こんな花言葉があります。
「追憶」「慰め」「私をわすれないで」「いたわり」
クリスマスローズ|名前の由来と花言葉の伝説まとめ
クリスマスローズは、日陰で育ち冬の寒さにも強い多年草です。
冬の時期に白い花と緑の葉っぱで心和みますよ。
初心者でもそれほど育てるのは難しくありません。
チャレンジしてみてくださいね。
この記事では、クリスマスローズの名前の由来や花言葉をお伝え致しました。
◆クリスマスローズの名前の由来と花言葉◆
- クリスマスローズの原種:ヘレボルス・ニゲル
- 日本のクリスマスローズ:学名ヘレボルス全体を指す(レンテンローズも含む)
- クリスマスローズの誕生伝説と花言葉:「追憶」「慰め」「私をわすれないで」「いたわり」
★ クリスマスローズ 12月24日 誕生花 | ||
花名 | ヘレボルス ニゲル |
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科名/属名 | キンポウゲ科 / クリスマスローズ属 | |
原産 | ヨーロッパ | |
学名 | Helleborus niger (ヘレボルス ニゲル) |
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英名 | Christmas rose(クリスマスローズ) | |
和名 | 雪起こし(ユキオコシ) 寒芍薬(カンシャクヤク) |
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開花時期 | 1~2月 | |
花色 | 白~薄いピンク | |
花言葉 | 「追憶」「慰め」 「私をわすれないで」「いたわり」 |
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補足 | 同じヘレボルスの仲間 ・ガーデン・ハイブリッド ・オリエンタリス・ハイブリッド ・レンテンローズ 日本ではクリスマスローズと総称 |
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他にもこんな植物の伝説がありますね。
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