鈴蘭(スズラン)によく似たお花に、鈴蘭水仙(スノーフレーク)とスノードロップがあります。
この3種類のお花を開花順に並べると
- 2~3月 スノードロップ(待雪草)
- 3~4月 スノーフレーク(鈴蘭水仙)
- 4~5月 スズラン(鈴蘭)
となり、季節は少しずつ重なりながら咲いていきます。
3種類のお花の見分け方については、こちらに詳しくご紹介しています。
>関連記事 スズランに似た花、鈴蘭水仙(スノーフレーク)とスノードロップの違いとは
この記事では、春を告げるスノードロップの別名と花言葉の由来、スノードロップにまつわる物語を取り上げます。
◆スノードロップの花言葉の物語◆
- スノードロップは早春のお花
- スノードロップの花言葉の由来
- スノードロップの悲しい伝説・優しい伝説
- スノードロップと「森は生きている」
- スノードロップの種類
スノードロップは春を告げる花、別名待雪草
スズラン、スノーフレーク、スノードロップ。
中で一番早く咲き始めるのがスノードロップです。
スノードロップの名前の由来はイヤリングから、
ドロップ型のイヤリングをイメージしたのでしょう。
和名:待雪草(マツユキソウ)
綺麗な名前ですね。
雪を待っているみたい?
いえいえ、雪の下で春を待っているお花。
春の目覚めを一番に告げる早春のお花なのです。
うつむくよう咲き、日が暮れると閉じてしまうのにも可憐さを感じますね。
スノードロップの花言葉の由来
スノードロップの花言葉:「希望」「慰め」
アダムとイブがエデンの園から追放されたお話に由来します。
こんなお話です。
◆スノードロップの花言葉の由来◆
アダムとイブは天国の楽園、エデンの園から追放されてしまいました。
その年の厳しい冬。
いつ終わるとも知れない雪。
イブは絶望してさめざめと泣きます。
それを見た天使がイブを慰めようとしたことは?
天使が雪に息吹を与え、雪は大地に舞い降りて花となりました。
それがスノードロップの花だったのです。
厳しい冬にも必ず終わりがあります。
春を待つ希望の星。
それがスノードロップなのです。
スノードロップの怖い伝説と可愛い別名
可憐な白い花スノードロップ。
プレゼントに贈りたくなりますね。
日本では雪の下で待っている待雪草のイメージだと思います。
ただし、土地によってお花のイメージは異なります。
お花をプレゼントする前には、その土地でのお花のイメージを確認する方が安心です。
たとえば、英国で一部の地域でのスノードロップ。
死をイメージする花として認識されています。
びっくりですよね。
それはこんなお話からでした。
◆英国の一地域の伝説◆ スノードロップと死のイメージ
むかしむかし、恋人の死を知ったケルマは、その死を嘆き、
遺体の傷の上にスノードロップを置きました。
恋人は蘇ることはありませんでしたが、
スノードロップの花の姿となったと言われています。
それから、その地方ではスノードロップは死をイメージする花となってしまったのです。
春咲きにスノードロップを見つけてもお家には持って帰らないそうです。
また、スノードロップの花をプレゼントするのは「あなたの死を望みます。」という意味になり、大変失礼になるのだとか。
同じ花を見てもイメージが随分違うのは、言い伝えによるのですね。
これは英国の一地域でのお話でした。
ヨーロッパ全体ではこちらの伝説の方が有名です。
◆ヨーロッパの伝説◆ スノードロップと白い雪
むかしむかし、雪には色がありませんでした。
雪は自分にも色が欲しくて周りのお花たちに頼みますが、
全部断られてしまいます。
雪を可哀そうに思ったスノードロップだけが
自分の白い色を分けてあげました。
それで雪は白いのです。
真っ白なスノードロップと優しいエピソードがぴったりの伝説ですね。
多くの国・地域では、スノードロップには良い印象の方が多いです。
ヨーロッパでのスノードロップの別名もいっぱいありますよ。
「マリアの花」「雪の花」「ツグミの花」「小さな雪の瞳」「春の白さ」「可愛い瞳」
あなたがスノードロップを可愛いと思ったなら、
花言葉の「希望」を添えればプレゼントしても大丈夫です。