「清楚で可憐で凛として」
桔梗にはこんな言葉で形容するのが似合います。
日本古来から自生しているからでしょうか。
ちょっと古風な趣もある桔梗。
この記事では、日本女性に人気の桔梗について、花言葉から人気の秘密を探ります。
◆桔梗(キキョウ)の名前の由来と花言葉の物語◆
- 桔梗(キキョウ)は日本の伝統色名になるほど愛された花
- 桔梗は環境省の絶滅危惧II類(VU)
- 桔梗の哀しい花言葉の物語「変わらぬ愛」「誠実」「従順」
桔梗(キキョウ)|名前の由来と意外な別名
撮影者:スミレ
キキョウ科 /キキョウ属
キキョウ
もうすぐ咲きます♪
桔梗は古来から園芸種としても愛されていました。
万葉集に出てくる秋の七草の朝貌(あさがお)は現在の桔梗ではないか、
というのが定説です。
桔梗は日本人好みの花なのです。
桔梗の紫の花色も桔梗色と呼ばれていますよね。
桔梗の根、桔梗(キチコウ)に薬効があります。
16世紀の中国の植物事典「本草綱目」には、根が結実して硬直するのが桔梗の名前の由来とと書かれています。
結硬⇒桔梗と漢字が変化したのですね。
漢方では、桔梗(キチコウ)は去痰作用があるとされています。
キチコウ⇒キキョウと読みが変化したのが桔梗の名前の由来です。
英語ではバルーンフラワー。
押すとポン!と音が鳴るから♪
桔梗(キキョウ)|日本古来の花は今や絶滅危惧種
撮影者:スミレ
地植えの3年目キキョウです。
色も薄く弱々しいですね。
桔梗の真っ直ぐに伸びた茎は、約10センチのこぶりなもの~1m位の高さの草丈まで。
その先に咲く綺麗なお星さまの形をした5枚の花弁が桔梗の基本形です。
江戸時代頃には園芸種で、絞りの色や珍しい八重なども栽培されていました。
残念ながら絶滅してしまいました。
今となっては幻の品種です。
現在見ることができるのは?
紫・白・ピンクといくつかの八重の数品種のみになってしまいました。
自然の中で桔梗の群生を見かけたことはありますか?
私は記憶にありません。
日当たりの良い原っぱが激変していることも関係しているのでしょう。
なんと、桔梗は環境省の絶滅危惧II類(VU)に指定されているのです。
古来から親しまれているお花なのに。
悲しいですね。
>関連リンク 環境省HP
育てやすい園芸種の桔梗(キキョウ)
残念ながら自生している野生の桔梗は絶滅危惧植物です。
根強い人気の桔梗は園芸品種で頑張っています。
桔梗は開花時期が長く(6月~10月)。
耐寒性もあります。
育てるのは初心者でも意外に難しくありません。
昔ながらの背の高いスッキリした種が桔梗の原種。
その古風ないで立ちは和風庭園に似合います。
お寺の境内で静かに咲いているイメージも。
撮影者:スミレ
水辺に咲いていた古い原種のキキョウ
逆に華やかな洋風のガーデンでは、桔梗は他の花との配置が難しくなります。
そのため、桔梗は単独で植えられることが多いのだそうです。
最近は鉢植えの
矮小化された品種が人気ですね。
桔梗(キキョウ)|花言葉の由来は哀しい伝説
撮影者:スミレ
キキョウ科 /キキョウ属
多年草
桔梗の花言葉
「変わらぬ愛」「誠実」「従順」
桔梗の花言葉は、徴兵された夫を10年間待ち続けた妻のものがたりから来ています。
◆桔梗の花言葉の伝説◆
徴兵された夫を10年間待ち続けた妻。
夫がようやく戦場から帰ってくる日、妻は喜んで宴の準備をしていました。
帰ってきてその様子を見た夫は、別の男と結婚したと勘違い。
(健気な妻をなぜ勘違いするのでしょうね!)
夫に疑われた妻は身の潔白を示すために自害。
真実を知った夫も後を追ったということです。
桔梗の花言葉は「変わらぬ愛」「誠実」「従順」
反論の言葉を持たなかった時代を感じる、桔梗の花言葉の物語でした。
現代女性なら「なぜ私を疑うの?」
と言えたでしょうに・・・。
桔梗(キキョウ)の名前・特徴・花言葉 まとめ
撮影者:スミレ
公園のキキョウ
この記事では、日本女性に人気の桔梗について、花言葉から人気の秘密を探りました。
◆桔梗(キキョウ)の名前の由来と花言葉の物語◆
- 桔梗(キキョウ)は日本の伝統色名になるほど愛された花
- 桔梗は絶滅危惧種だった!
- 桔梗の哀しい花言葉の物語「変わらぬ愛」「誠実」「従順」
★ 桔梗(キキョウ)10月31日 誕生花 | |
科名/属名 | キキョウ科 /キキョウ属 |
原産 | 日本・中国・東アジア |
学名 | Platycodon grandiflorus (大きな鐘の様な花の形という意味) |
英名 | balloon flower(丸い蕾の形から) |
別名 | ヨメトリバナ |
花言葉 | 「変わらぬ愛」「誠実」「従順」 |
開花時期 | 6月~10月 |
花色 | 紫・白・ピンク |
特徴 | ・根に薬効あり(去痰作用) |
日本に古来からあるのに絶滅危惧種の桔梗。
大自然の中の桔梗の群生を見ることは叶いませんが、
毎年増えていく桔梗の花畑は見ることができますよ。
関西で桔梗をたくさん見たいと思ったら
- 京都府亀岡市にある谷性寺(こくしょうじ)
- その付近の桔梗の花畑「ききょうの里」(限定公開)
をあわせて見に行くのがおすすめです。
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