オミナエシ(女郎花)の意外な匂い|名前の由来と花言葉の伝説

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オミナエシ 名前の由来と花言葉

秋の七草のひとつオミナエシを漢字で書けますか?

聞き覚えはあるけれど漢字すらすら書くのはちょっと難しいですよね。
オミナエシを漢字で書くと「女郎花」と書きます。

文字を先に知ったら読みにくい部類の花の名前ですね。

● 実際のオミナエシはどんな花か見てみたい

● オミナエシはいつどこで見られるのかな?

オミナエシ(女郎花)は、田んぼの土手や野山に行かなくても大丈夫。
開花時期も6~9月と長いです。
出会うのは難しいことではありません。

スミレちゃん
スミレちゃん

私は公園で見つけました。

秋の七草オミナエシには、どうして「女郎花」という漢字が使われているのでしょう。
名前にはどんな由来があるのでしょうか。

この記事では女郎花(オミナエシ)の特徴、名前の由来と別名、あわせて謡曲のもとになっている伝説と花言葉についても、お花初心者さんにもわかりやすくお伝えしていきますね。

オミナエシ(女郎花)の名前の由来と別名・花言葉

  • オミナエシは秋の七草
  • 女郎花の漢字と名前の由来と花言葉の伝説
  • 楚々とした花の独特の匂い
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オミナエシ(女郎花)|秋の七草のひとつ

オミナエシ
撮影者:スミレ
スイカズラ科 / オミナエシ属
オミナエシ(女郎花)・多年草

女郎花(オミナエシ)が秋の七草に入っていたことを知っていましたか?

萩や桔梗に比べると知名度は低めですね。

女郎花(オミナエシ)は、山上憶良の詠んだ秋の七草の歌で5番目に出てくるお花です。

秋の野に咲きたる花を指折りかき数ふれば七種の花

萩の花尾花葛花瞿麦の花女郎花また藤袴朝貌の花

(万葉集巻8より 山上憶良)

山上憶良の歌のおかげでオミナエシの名前は聞き覚えがありました。

同時に、探そうと意識するまで気づかない野草でもあったんです。

モモ先輩
モモ先輩

万葉集にオミナエシの歌は14種あります。

オミナエシは黄色の小さな花が集まって咲いています。

スミレちゃん
スミレちゃん

ふわふわぽやぽやした優しい感じのお花です。

オミナエシは6月~10月上旬ぐらいまでは見ることができるでしょう。

>関連記事 秋の七草の名前の覚え方と選ばれた理由

オミナエシ(女郎花)|漢字の読み方と名前の由来

オミナエシ
撮影者:スミレ
オミナエシとタカサゴユリ

女郎花(オミナエシ)の名前の由来はふたつあります。

王道説です。
小さな黄色のお花が粟粒に似ているところから。
粟飯(あわめし)の別名、女飯(おみなえしが変化したとも言われています。

もうひとつ異説があります。
オミナエシの「ヘシ」圧し」を意味します。
花の可愛らしさは人間の美女も圧倒するぐらい、という説もありました。

「女郎」の漢字が女性を意味する言葉になったのは平安時代になってからです。
貴族の女性(高貴な女性)を表す言葉が「女郎」でした。

オミナエシの茎はすっきり細く上に伸びていきます。
草丈は約15~20センチ位にまで成長します。

その先端に小さな黄色のお花がたくさんつく様が愛らしいのです。

女郎花(オミナエシ)の名前の由来

● 小さな黄色のお花が粟粒に似ているから
粟飯⇒女飯に変化

● 花の美しさが圧倒的だから
ヘシは圧しの意味

たおやかで可愛らしい女性をイメージして女郎花(オミナエシ)と呼んだのでしょう。

オミナエシ(女郎花)|謡曲の伝説と花言葉


撮影者:スミレ
秋のオミナエシ

「藻塩草」(室町時代の歌語辞書)にはオミナエシ(女郎花)の物語があります。

◆オミナエシ(女郎花)の伝説◆

平城天皇の時代、近江の国の小野頼風(おのよりかぜ)という人がいました。
都で美しい女の元に通っていましたが、女を捨てて近江の国に帰ってしまいました。

女は男を信じて近江の八幡まで訪ねていきます。
道で頼風について尋ねると「頼風の最近娶った女房の元へ行くのか」と問われたのです。
この言葉に絶望した女は、山吹の衣を脱ぎ捨て八幡の川に身を投げて死んでしまいました。

後からこれを知った頼風は部屋に女の形見の衣を掛けてしのびました。

それから何年も時がたちました。

形見の衣はオミナエシの花に変化していました。
頼風が花に触れようとすると、オミナエシは頼風の手を拒むように避けるのです。
花に触れるのを諦めるとオミナエシは元の形に戻るのでした。

謡曲「女郎花」の元となった伝説です。

(「藻塩草」より)

秋の七草のひとつオミナエシ(女郎花)。
草花の姿と伝説があいまった花言葉でしょうか。

「佳人」
「はかない恋」
「約束を守る」
「永久」

オミナエシ(女郎花)は開花時期が6~9月と長く楽しませてくれます。

またお花が終わったあとも全体が柔らかな黄色味を帯びています。
お花が終わったオミナエシ(女郎花)が、風に揺れているのも秋の風情を感じさせますね。

こんな感じになります。


撮影者:スミレ
花終わりのオミナエシ

モモ先輩
モモ先輩

花終わりも楽しめるのが特徴ですね。

<ちょっと耳より情報>

黄色の可愛い小花のオミナエシには似つかわしくありません。
匂いが残念なんです。

オミナエシ(女郎花)の中国名は敗醤」
醤」という漢字はひしお」と呼びます。
醤油や豆板醤などにも使われていますね。

モモ先輩
モモ先輩

発酵食品のような匂いがするんです。

「鏡花水月★花つむぎ」管理人も最初は花だけ見て喜んでいました。
匂いは盲点でしたね。

スミレちゃん
スミレちゃん

あの可愛いお花が!
匂いを確かめてビックリでした。

オミナエシ(女郎花)|名前の由来・別名・花言葉のまとめ

この記事では女郎花(オミナエシ)の名前の由来と別名、
あわせて謡曲のもとになっている伝説と花言葉について、お花初心者さんにもわかりやすくお伝え致しました。

オミナエシ(女郎花)の名前の由来と別名・花言葉

  • オミナエシは秋の七草のひとつ
  • オミナエシ:漢字と名前の由来と花言葉の伝説
  • 楚々とした花言葉と独特の匂い
★ オミナエシ 9/9,11 誕生花
科名/属名 スイカズラ科 / オミナエシ属
オミナエシ
原産 日本・東アジア・シベリア
学名  Patrinia scabiosifolia
英名 Scabious patrinia
別名 アワバナ(粟花)
オミナメシ
オモイグサ
ハイショウ(敗醤)
花言葉 「佳人」
「はかない恋」
「約束を守る」
「永久」
開花時期 6~9月
花色 黄色
特徴 ・多年草
・匂いが独特

秋の七草、女郎花(オミナエシ)は、初夏から初秋までと開花時期が長い草花です。

スミレちゃん
スミレちゃん

花が咲いた後の黄色も楽しませてくれます。

そのほかの秋の七草についてもご紹介しています。

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