GWの公園でオオデマリを見かけた時は紫陽花だと信じて疑いませんでした。
「あれ?もう紫陽花が咲いている!」
そばにいたガーデニングの先輩にすぐ
「これはオオデマリよ」と訂正されたのでしたが・・・。
確かコデマリという名前の花もあったはず?
そこで一気に疑問が渦巻いてきたのです!
● オオデマリ(大手毬)とアジサイ(紫陽花)の違いって何?
● オオデマリ(大手毬)とコデマリ(小手毬)は同じ花の仲間?
どうしたら見分けることができるのでしょうか。
この記事では、オオデマリに似ている紫陽花との見分け方、オオデマリとスノーボールの見分け方、オオデマリと名前が似ているコデマリとの違いについて、お花初心者さんにもわかりやすくお伝えしていきます。
あわせてコデマリとユキヤナギとの関係もご紹介しますね♪
◆オオデマリと混同しやすいお花の違いと見分け方◆
- オオデマリに似ている紫陽花(アナベル)
- オオデマリに似ているスノーボール(ビバーナム)
- オオデマリと名前が似ているコデマリ
- ユキヤナギと混同しやすいコデマリ
オオデマリはシンボルツリー|名前の由来と特徴
撮影者:スミレ
レンプクソウ科/カマズミ属
オオデマリ 落葉低木
オオデマリは姿形が紫陽花とそっくりな花です。
白い花がてまりの様に丸く固まって咲きます。
花の大きさは直径10センチ程度です。
開花は紫陽花よもり早く4月頃~咲き始めます。
私が混同したのは
オオデマリと紫陽花ですね
オオデマリは
早めの紫陽花と間違いやすいよ
オオデマリの名前の由来は、黄緑色~白に変化して雪の玉に見えるから。
秋になるとオオデマリの葉は紅葉して赤い実がつきます。
オオデマリは春のお花と秋の紅葉に赤い実と
年に2回のお楽しみがある樹木です。
オオデマリはヤブデマリの園芸種。
お家のシンボルツリーとしてよく選ばれています。
<オオデマリの特徴>
撮影者:スミレ
レンプクソウ科/カマズミ属
オオデマリ 落葉低木
オオデマリは日本、中国、台湾に自生するヤブデマリの園芸品種です。
しっかり太い枝がありどんどん上に伸びていきます。
最終的には人の背丈を超えるほどに成長します。
(約1~3mぐらいまで)
痩せた乾燥地はちょっと苦手
オオデマリは草花ではなく樹木です。
撮影者:スミレ
自然の中のオオデマリ
人の背丈を軽く超えていました。
1.枝の特徴
オオデマリは端正な樹木です。
自然に左右バランス良く伸びていきます。
剪定が少なくていいのもメリットのひとつですね。
2.花の特徴
紫陽花の花のように見えるのはガク。
ということはよく知られていますよね。
装飾花と呼ばれています。
オオデマリも装飾花です。
雄しべ雌しべが変化した花弁(花びら)が
手毬のように固まって咲いています。
紫陽花と同様、オオデマリも花色に変化があります。
花色が変化するところも
紫陽花に間違えやすいです
咲き始めは薄緑色で徐々に純白に変化していきます。
3.葉の特徴
丸くてフチがギサギサな葉っぱです。
葉脈がはっきり線になって見えています。
オオデマリは秋になると紅葉する落葉低木樹です。
★ オオデマリ 5月27日誕生花 | |
科名/属名 | レンプクソウ科/カマズミ属 |
原産 | 日本・中国 |
学名 | Viburnum plicatum f. plicatum |
英名 | Snow ball |
別名 | 手毬花(テマリバナ) ジャバニーズ・スノーボール |
花言葉 | 「絆」 |
開花時期 | 4月後半~6月 |
花色 | 白・ピンク |
特徴 | ・落葉低木(1~3m) ・シンボルツリーに適している |
オオデマリが玄関脇に植えられていることを見たことはありませんか?
純白な花色で、和風庭園にも洋風ガーデンにも合うところが人気の秘密でしょう。
近年ではピンク系のオオデマリも出てきています。
育てやすく、すくすく伸びるオオデマリはシンボルツリーにうってつけの樹木です。
お家と一緒に成長するオオデマリは家族の歴史が感じられていいものです。
オオデマリの花とそっくりなスノーボールの葉
撮影者:スミレ
スイカズラ科/ガマズミ属
スノーボール 落葉低木
実は、白い紫陽花とオオデマリの見分けがついた頃のこと。
「鏡花水月★花つむぎ」管理人スミレは、またまたそっくりなお花を見つけて悩んでいました。
ひとつ解決してまた次の疑問が
手毬のように固まって咲く白い花。
それがオオデマリとそっくりなお花のスノーボールです。
オオデマリと白い紫陽花アナベルは開花時期によって見分けることもできます。
ところがスノーボールは初夏、5月始め頃に咲いていたのです。
なんてお花初心者泣かせなんでしょう
強力な見分け方を教えてあげるから
安心してね
オオデマリとスノーボールの違いは葉っぱを見ると簡単です。
オオデマリ | スノーボール |
オオデマリは卵型の葉で、縁がギザギザ、葉脈クッキリ。
しっかり固めの葉を持っています。
対してノースポールは朝顔みたいな切れ目のある、柔らかな葉です。
葉っぱは全然違いますね
これなら見分けられます!
<ちょっと耳より情報>
オオデマリのそっくりさんスノーボール。
お花単体だと見分けるのが困難なぐらい似ています。
- スノーボール:スイカズラ科/ガマズミ属
- オオデマリ:レンプクソウ科/ガマズミ属
ガマズミ属というのが
お花が似ている理由なのかなぁ?
ガマズミ属の園芸品種は多く
ビバーナムという名前で流通しています
★ スノーボール 5/20、7/27誕生花 | |
科名/属名 | スイカズラ科/ガマズミ属 |
原産 | ヨーロッパ 北アフリカ |
学名 | Viburnum opulus |
英名 | Snowball |
別名 | 西洋カンボク 手毬カンボク |
花言葉 | 「誓い」 |
開花時期 | 4~5月 |
花色 | 白 |
特徴 | ・落葉低木(1~5m) ・3つの切れ込みのある葉 ・花嫁のブーケにも人気 |
オオデマリと似ている白の紫陽花
撮影者:スミレ
アジサイ科/アジサイ属
アジサイ(アナベル)落葉低木
こちらは白の紫陽花の代表選手のアナベルです。
私は先に、紫陽花の1品種であるアナベルを知っていました。
その後でオオデマリの存在を知ったのです。
オオデマリと白の紫陽花アナベル
どこが違うんだろうと悩みました
こんなに共通点があるんですよ。
- 花が装飾花(固まって咲く)
- 黄緑色~白に変化していく
- 別名:手毬花(テマリバナ)
昔の日本人が、オオデマリ、コデマリ、紫陽花を、
み~んな「テマリバナ」と呼んでいたのは無理もない!
オオデマリはレンプクソウ科/カマズミ属。
紫陽花はアジサイ科/アジサイ属。
親戚でさえもなかったのです!
私たちはこんなヒントで見分けていきましょう。
●樹木の高さの違い
オオデマリは1~3m位の太い枝の樹木
紫陽花(アナベル)は1m位までで枝も細い
● 葉の違い
オオデマリのは縁がギザギザ、葉脈がはっきり見える葉
紫陽花(アナベル)は柔らかな薄い葉
● 開花時期の違い
オオデマリは4月後半~6月(晩秋~初夏)
紫陽花(アナベル)は5月後半から8月(初夏~夏)
コデマリ|オオデマリよりユキヤナギに似ている
撮影者:スミレ
バラ科/シモツケ属
コデマリ
別名:鈴懸(スズカケ)
オオデマリと名前が似ているお花にコデマリがあります。
コデマリの名前の由来は白い小さな花が固まって咲くところから。
鈴が連なっているようにも見えるので鈴懸(スズカケ)の別名もあります。
オオデマリと似ているところは、白い花が固まって咲いているところだけ。
ひとつのかたまりは直径約5センチほどの小さい花です。
コデマリはオオデマリと名前で迷うタイプのお花です。
姿形は見分けやすいです
<コデマリの特徴>
撮影者:スミレ
バラ科/シモツケ属
コデマリ
1.コデマリは垂れた枝の先に白い花が固まって咲く。
「鏡花水月★花つむぎ」管理人スミレのコデマリの第一印象。
全体的には春のユキヤナギのイメージでした。
ユキヤナギのように、白い小さな花がいっぱい垂れ下がる様に咲いていたのです。
それもそのはず。
ユキヤナギもコデマリもバラ科/シモツケ属です。
ユキヤナギこそコデマリの仲間!
小さな白い花が垂れ下がって咲くユキヤナギ。
4月頃に住宅街のあちらこちらで見かけるお馴染みの花です。
コデマリも木の全体像はユキヤナギに似ています。
咲いている雰囲気が似ているの
バラ科 / シモツケ属 ユキヤナギ |
バラ科/シモツケ属 コデマリ |
この写真を撮った日のこと。
幼稚園児と一緒のお母さんが「綺麗だね~。ユキヤナギかな~?」
と言いながら自転車で去って行く場面に遭遇しました。
その気持ちはよくわかると思った「鏡花水月★花つむぎ」管理人のスミレでした。
ひとつひとつのお花を見ると
形の違いがわかるよ
バラ科 / シモツケ属 ユキヤナギ |
バラ科/シモツケ属 コデマリ |
2.コデマリはユキヤナギの終わりかけに咲き始める
遠目にはまだ咲いているユキヤナギと思って
近づいてみたらコデマリだったということがよくあります。
お花の見分け方のコツのひとつは開花時期です。
参考までにざっくりと。
- ユキヤナギ(4月)
- コデマリ(4~5月)
- スノーボール(4~5月)
- オオデマリ(4月後半~6月)
- 紫陽花(5~8月)
★ コデマリ 4月15・24日誕生花 | |
科名/属名 | バラ科/シモツケ属 |
原産 | 中国南東部 |
学名 | Spiraea cantoniensis |
英名 | Reeves spirea Reeves meadowsweet |
別名 | 手毬花(テマリバナ) 鈴懸(スズカケ) 団子花(ダンゴバナ) |
花言葉 | 「優雅」「友情」 |
開花時期 | 4~5月 |
花色 | 白 |
特徴 | ・落葉低木 ・樹高1~1.5m |
別名はオオデマリと同じ手毬花(テマリバナ)。
オオデマリとコデマリは本名が似ている上に同じ別名を持っているのです。
オオデマリとコデマリ
見た目はまったく違いますが
名前で混同するのも無理はありません
- コデマリ:バラ科/シモツケ属。
- オオデマリ:レンプクソウ科/カマズミ属。
オオデマリとコデマリは全然別の植物です。
コデマリはオオデマリよりユキヤナギに似ています。