お盆を過ぎた頃から、彼岸花(ヒガンバナ)が田んぼのあぜ道などで咲き始めます。
昔の日本ではよく見られた光景ですね。
この彼岸花(ヒガンバナ)にそっくりな洋風の花を発見したのです。
いかにも彼岸花が咲きそうな場所。
川の土手でした。
茎だけがスッキリ伸びて咲いているのも、彼岸花(ヒガンバナ)にソックリ!
でも、色が彼岸花(ヒガンバナ)の特徴的な赤ではなかったんです。
彼岸花(ヒガンバナ)自体を、他の花と見間違えることはないと思います。
このピンクのお花、彼岸花にソックリさんは何でしょう?
夏水仙 | 彼岸花 |
彼岸花に似たピンクの花の正体は夏水仙(ナツズイセン)だとわかりました!
そしてもうひとつ。
赤い彼岸花(ヒガンバナ)のソックリさんも発見しました。
彼岸花(ヒガンバナ)に似た赤い花はネリネ(ダイヤモンドリリー)と言います。
単体で見たらネリネの方が
もっと迷うかも。
この記事では、彼岸花(ヒガンバナ)に似た花、夏水仙(ナツズイセン)とネリネ(ダイヤモンドリリー)の特徴と見分け方を、お花初心者さんにもわかりやすくご紹介していきますね。
◆彼岸花(ヒガンバナ)に似た花の見分け方◆
- 彼岸花(万曼珠沙華):お彼岸の頃に咲く
- 夏水仙(ナツズイセン):ピンクのみ
- ネリネ(ダイヤモンドリリー):晩秋に咲く
彼岸花(ヒガンバナ)には別名がいっぱい
最初に彼岸花から確認していきましょう。
彼岸花(ヒガンバナ)はその名の通り、9月中旬のお彼岸頃が一番の見頃です。
赤い花が印象的ですが白や黄色やオレンジも。
学名は大きなくくりでいうとリコリス。
細かく分類するとLycoris radiataとなります。
彼岸花(ヒガンバナ)の名前の方が通りがいいですよね。
★ 彼岸花 9/13,20,23 誕生花 | |
科名/属名 | ヒガンバナ科/ヒバンバナ属 |
原産 | 日本 中国 |
学名 | Lycoris radiata |
英名 | Red spider lily |
別名 | 曼珠沙華 |
花言葉 | 「情熱」「再会」 |
開花時期 | 8~10月(最盛期はお彼岸頃) |
花色 | 赤・白・ピンク・オレンジ・黄色 |
特徴 | ・多年草 ・開花時に葉がない |
残念ながら昔から日本では、彼岸花(ヒガンバナ)のイメージはあまりよくありません。
お墓の近くに植えられていたり、毒を持っていることもあり、
お家に持って帰ってはいけない花とされていました。
こどもの頃に、触っちゃいけないと言われたことはありませんか?
(触った位なら大丈夫ですがよく手を洗うことが肝要。)
怖い別名もいっぱいあるのですが・・・。
それは彼岸花(ヒガンバナ)に可哀そう。
ここでは一番有名かつ、仏教用語から来た曼珠沙華(まんじゅしゃげ)のみ取り上げます。
曼珠沙華とはサンスクリット語の「マンジュシャカ」から来ています。
意味は「天界の花」。
怖くありませんよね。
彼岸花(ヒガンバナ)は曼珠沙華「天界の花」なのですから。
彼岸花の怖くない別名の由来や花言葉については、こちらで詳しく解説しています。
彼岸花にそっくりなピンクの花|夏水仙(ナツズイセン)
私が彼岸花に似ているピンクのお花、と思ったのは夏水仙(ナツズイセン)でした。
夏水仙(ナツズイセン)の開花時期は真夏。
お盆過ぎに、彼岸花が咲いていそうな川の土手で発見したのです。
早めの彼岸花(ヒガンバナ)かな?と。
夏水仙(ナツズイセン)は、彼岸花(ヒガンバナ)と同じく、ヒガンバナ科 / ヒガンバナ属です。
★ 夏水仙(ナツズイセン) 8/22誕生花 | |
科名/属名 | ヒガンバナ科 / ヒメヒガンバナ属 |
原産 | 南アフリカ |
学名 | Lycoris squamigera |
英名 | Resurrection lily |
別名 | リコリス・ ハダカユリ・マジックリリー |
花言葉 | 「思いやり」 |
開花時期 | 8月 |
花色 | ピンク |
特徴 | ・多年草 |
夏水仙(ナツズイセン)は、ピンク色と花の形がユリにも似ていていますね。
ピンクの彼岸花(ヒガンバナ)なのかどうか迷いました。
かなり近い種なのです。
別名のマジックリリーは、彼岸花(ヒガンバナ)と同じく、花が咲く時に葉っぱがないことから来ています。
田んぼのあぜ道などで、前触れもなく花が咲いて驚かされるからです。
夏水仙(ナツズイセン) | 彼岸花 |
真夏の花 | お彼岸付近が最盛期 |
いきなり茎が伸びてお花が咲く ユリのようにラッパ状に咲く 花色ピンクのみ |
いきなり茎が伸びてお花が咲く 赤が印象的だが花色は豊富 白・黄色・ピンク・オレンジ |
彼岸花にそっくりな赤い花|ネリネ(ダイヤモンドリリー)
単体で見たらこちらの方が、彼岸花と迷いやすいかもしれません。
ネリネ(ダイヤモンドリリー)をご紹介します。
彼岸花に形がそっくり!?
ピンクは見分けやすいけど
赤いのは本当に彼岸花にそっくりよ。
★ ネリネ(ダイヤモンドリリー) 10/8誕生花 | |
科名/属名 | ヒガンバナ科 / ヒメヒガンバナ属 |
原産 | 南アフリカ |
学名 | Nerine |
英名 | diamond lily |
別名 | 姫彼岸花(ヒメヒガンバナ) |
花言葉 | 「箱入り娘」「また会う日を楽しみに」 |
開花時期 | 10~12月 |
花色 | 赤・白・ピンク・オレンジ など |
特徴 | ・多年草 ・光沢のある花びら |
ネリネ(ダイヤモンドリリー)は、別名姫彼岸花(ヒメヒガンバナ)と言われるぐらい、
彼岸花によく似ています。
ネリネの名前はギリシャ神話の海の妖精ネレイスに由来します。
花言葉「箱入り娘」「また会う日を楽しみに」
海底の宮殿に住むネレイスから付けられました。
英名のダイヤモンドリリーは、カールした光沢のある花びらから名付けらています。
茎がスッキリ伸びて立って咲いている
彼岸花(ヒガンバナ)を思い出して。
彼岸花(ヒガンバナ)の特徴は
お花が咲いている時に葉っぱがないこと。
ネリネ(ダイヤモンドリリー)はお花と葉っぱを同時に見ることができます。
彼岸花(ヒガンバナ)とネリネ(ダイヤモンドリリー)のわかりやすい違いでした。
ネリネ(ダイヤモンドリリー) | 彼岸花 |
10~12月 | 8~10月 |
葉の後にお花が咲く | いきなり茎が伸びてお花が咲く |
ネリネは晩秋~初冬に咲くわ。
秋後半に咲いていたらネリネね。
彼岸花(ヒガンバナ)に似ているネリネ(ダイヤモンドリリー)は、あまり人気がない園芸種だったのです。
開花期間の長さもあって、ネリネ(ダイヤモンドリリー)は近年ようやく人気が出てきました。
ネリネ(ダイヤモンドリリー)人気に乗って、彼岸花(ヒガンバナ)も怖いイメージを払拭してほしいと願っています。