ボタン(牡丹)とシャクヤク(芍薬)の葉っぱの違いと簡単な見分け方

スポンサーリンク
シャクヤク似ている花の見分け方

初夏の植物園に行った時のことです。

菖蒲園の東屋で座って休んでいたら、離れたところから声が聞こえてきました。

「これは芍薬の花?牡丹かな~♪」

確かにボタン(牡丹)とシャクヤク(芍薬)はよく似ていますよね。

スミレちゃん
スミレちゃん

シャクヤク(芍薬)をバラと間違った経験あり。

華やかに重なるシャクヤク(芍薬)の花びら。

ヨーロッパでは「5月の薔薇」の別名もあるぐらいです。

シャクヤク(芍薬)をバラ(薔薇)と見間違った経験がある「鏡花水月★花つむぎ」管理人スミレ。
ボタン(牡丹)とシャクヤク(芍薬)の区別がつかないのは無理もない、と思うようになりました。

この記事では、ボタン(牡丹)とシャクヤク(芍薬)の違いと簡単な見分け方を、お花初心者さんにもわかりやすくポイントを絞ってお伝えしていきますね。

ボタン(牡丹)とシャクヤク(芍薬)の違いと簡単な見分け方

  • 開花時期で見分ける
  • 樹木か草花かで見分ける
  • 蕾と葉で見分ける
スポンサーリンク

ボタン(牡丹)とシャクヤク(芍薬)|開花時期で見分ける


撮影者:スミレ
ボタン科/ボタン属
ボタン 落葉低木

最初にお伝えしたいこと。

ボタン(牡丹)もシャクヤク(芍薬)も同じボタン科ボタン属の花だということです。

スミレちゃん
スミレちゃん

大きなひとくくりではボタンなのですね。

英名はpeony(ピオニー)。

ヨーロッパではボタン(牡丹)とシャクヤク(芍薬)を明確には区別されていません。

あえて言えば、牡丹を tree peonyと呼ぶこともあります。

こんな慣用句もありました。

「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」

日本人としてはきちんと区別したいのが人情ですよね。

一番簡単に見分ける方法は開花時期です。

ボタン(牡丹)は4月後半から5月に開花。
晩春に咲くのがボタン(牡丹)の花です。

モモ先輩
モモ先輩

ボタンはツツジの頃ね。

シャクヤク(芍薬)は5月〜6月のお花。
完全に初夏の花になりますね。

スミレちゃん
スミレちゃん

シャクヤクはサツキと同じ頃です。

● ボタン(牡丹)晩春の花
● シャクヤク(芍薬)初夏の花

これでも実際にはかぶってしまうことも多いのです。
おおよその目安にしてくださいね。

モモ先輩
モモ先輩

牡丹には冬に咲く
冬牡丹の品種もあるよ。

<ちょっと耳より情報>

牡丹の花

華やかな特徴を持つ花、ボタン(牡丹)とシャクヤク(芍薬)。

ボタン(牡丹)には意外な花言葉があります。

見た目のイメージから「王者の風格」などは納得の花言葉ですね。

真逆の「人見知り」「恥じらい」やなんてどうしてできたのでしょうか。

牡丹の花の中央を隠すように咲くからという説があります。
花言葉の多くは花の形態からつけられることが多いです。

スミレちゃん
スミレちゃん

同じものを見て真逆のイメージを持つ人間の感性、
豊かで面白いものだと思います。

ボタン(牡丹)とシャクヤク(芍薬)|樹木か草花かで見分ける

シャクヤク
撮影者:スミレ
ボタン科/ボタン属
シャクヤク 多年草

ボタン(牡丹)とシャクヤク(芍薬)を開花時期で見分けるのは大きな手掛かりです。

4月ならボタン(牡丹)、5月下旬ならシャクヤク(芍薬)と見当がつけられますね。

とはいえ昨今の変動多い気象。
絶対的な目安ではありません。

モモ先輩
モモ先輩

品種改良も多いからねぇ。

ボタン(牡丹)もシャクヤク(芍薬)、見た目での違いとは何でしょうか?

どちらも薬草として入ってきた歴史は同じです。

見た目には大きな違いがありました。

全国各地の有名な牡丹寺を思い出してください。
お寺の境内にある大きなボタン(牡丹)の木。

そうです!

● ボタン(牡丹):樹木
● シャクヤク(芍薬):草花(多年草)
スミレちゃん
スミレちゃん

樹木か草花か。
この違いは大きいですね!

中国ではシャクヤク(芍薬)に「花の宰相」という別名があります。

また、シャクヤク(芍薬)の和名「エビスグスリ」は異国から来た薬草という意味です。

モモ先輩
モモ先輩

沈静・抗炎のために使われていました。
生薬名は芍薬」です。

もともと薬草として入ってきたシャクヤク(芍薬)。

江戸時代以降は日本でも園芸種として楽しまれるようになりました。
シャクヤクの園芸品種は3000種以上もあります。

モモ先輩
モモ先輩

ちなみにボタンには「百花王」の別名があるよ。

<ちょっと耳より情報>

シャクヤク
撮影者:スミレ
スッキリ立っている様が美しい芍薬の蕾
草花であることがよくわかります

美しい女性の姿や所作をたとえた慣用句。

「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」

これはシャクヤク(芍薬)とボタン(牡丹)を見分ける手がかりですね。

  • 低木のボタン(牡丹)は横に広がる性質を持ちます。
    横向きに枝分かれした先に花が座っている感じ。
  • 草花のシャクヤク(芍薬)は真っ直ぐ立っています。
    シャクヤク(芍薬)は一番上にお花がつくのでスッキリした印象です。

ボタン(牡丹)とシャクヤク(芍薬)|葉と蕾で見分ける

お花の形がそっくりさんのボタン(牡丹)とシャクヤク(芍薬)。
次は葉っぱと蕾に注目してみましょう。

葉っぱにはわかりやすい特徴があります。

ボタン(牡丹)葉シャクヤク(芍薬)葉
ボタンシャクヤク
葉っぱに艶なし、切れ込みあり葉っぱに艶あり、切れ込みなし

つぼみにも小さな違いがありますよ。

ボタン(牡丹)蕾シャクヤク(芍薬)蕾 
ボタンシャクヤク
先がとがった蕾丸い蕾
● シャクヤク(芍薬):丸みを帯びた蕾
● ボタン(牡丹):蕾の先がとがっている
モモ先輩
モモ先輩

蕾で見分けるのは上級者向きかな。

スミレちゃん
スミレちゃん

私は葉っぱで見分けて迷わなくなりました♪

ボタン(牡丹)とシャクヤク(芍薬)の簡単な見分け方まとめ

ボタン(牡丹)もシャクヤク(芍薬)も同じボタン科ボタン属です。
どちらも園芸品種が多い人気者です。

スミレちゃん
スミレちゃん

ボタン(牡丹)とシャクヤク(芍薬)は
開花時期が微妙に違います。

大きな違いは樹木か草花かということ。
見分けやすい箇所は葉っぱの艶と形です。

この記事では、ボタン(牡丹)とシャクヤク(芍薬)の違いと簡単な見分け方を、お花初心者さんにもわかりやすくポイントを絞ってお伝え致しました。

ボタン(牡丹)とシャクヤク(芍薬)の違いと簡単な見分け方

  • 開花時期:晩秋の牡丹・初夏の芍薬
  • 樹木か草花か:低木で横に広がる牡丹・草花でスッキリ立つ芍薬
  • 蕾:とがっている牡丹・丸い芍薬
  • 葉:艶なし切れ込みありの牡丹・艶あり切れ込みなしの芍薬
★ ボタン(牡丹)とシャクヤク(芍薬)の簡単な見分け方
花名
牡丹
(誕生花:5/3,7,15,17 7/24)
ボタン
芍薬
(誕生花:5/14 7/24)
シャクヤク
科名/属名ボタン科/ボタン属
原産中国
学名Paeonia suffruticosaPaeonia lactiflora
英名tree peonypeony
(chinese peony)
別名富貴草(フウキグサ)
二十日草(ハツカグサ)
深見草(フカミグサ)
百花王 ・・・等々
5月の薔薇(英国)
エビスグサ
花の宰相
花言葉「王者の風格」「富貴」「高貴」
「恥じらい」「人見知り」
「恥じらい」「思いやり」
「誠実」「幸せな結婚」
開花時期4月下旬~5月中旬 12~1月(冬牡丹)5~6月
花色赤・白・黄・ピンク
オレンジ・紫・褐色・緑
赤・白・黄・ピンク
特徴落葉低木(樹木)
葉に艶なし・切れ込みあり
・枝が横に広がる
・蕾の先端がとがっている
・花色豊富
・無香
・多年草(草花)
・葉に艶あり・切れ込みなし
・茎が真っ直ぐ上に伸びて咲く
・蕾が丸い
・華やかな香り

初夏の花で似ているお花の慣用句。
もうひとつ有名なものがありましたね。

「いずれ菖蒲(あやめ)か杜若(かきつばた)」

<あわせて読みたい♪>

あやめ、花しょうぶ、かきつばた、アイリスを簡単に見分ける2つのポイントです

あやめ、花しょうぶ、かきつばた、アイリスを簡単に見分ける2つのポイント
あやめ、花しょうぶ、かきつばた、ダッチアイリスは混同しやすい植物です。間違えやすさにも難易度があります。この記事では、お花初心者さんにもわかりやすく、違いと見分け方をポイントを絞ってお伝えしています。

オオデマリと紫陽花の見分け方、コデマリとの違いとは?

オオデマリと紫陽花、スノーボールとの見分け方、コデマリと雪柳の違いとは?
オオデマリと白い紫陽花は間違えやすいお花の代表です。オオデマリと名前で迷うコデマリ、実はユキヤナギの方が似ています。紫陽花、オオデマリ、コデマリとユキヤナギの見分け方をお花初心者さんにもわかりやすく、ポイントを絞ってご紹介しています。

【四季別一覧】似ている花の違いと見分け方

【四季別一覧】似ている花の違いと見分け方
「鏡花水月★花つむぎ」では身近なお花で姿形が似ている花、 名前を混同しやすいお花を取り上げてきました。 この記事では道端や公園など身近なお花の見分け方をスッキリ解決。 似ているお花をワンポイントで見分ける方法をまとめて一覧にしています。 お花初心者さんが花さんぽにお出かけする時にご活用いただけると嬉しいです。

「鏡花水月★花つむぎ」では、花の別名の由来・花言葉・初心者でもできる鉢植えの育て方、花さんぽのスポットまでをご紹介しています。
またお立ち寄りくださると嬉しいです。

error:Content is protected !!
タイトルとURLをコピーしました