ピンクの花の樹木を遠くから見つけて。
遅い桜かと駆け寄ってみたらハナミズキだった。
そんな懐かしい思い出があります。
「鏡花水月★花つむぎ」管理人のスミレです。
桜が散った通勤路をピンクや白の花で彩ってくれたハナミズキ。
そんなハナミズキもGW明けには見かけなくなって・・・。
しばらくして近所のお庭で咲き始めた白い花。
今度は遅いハナミズキと思ったのです
晩秋から初夏へ、季節の変わりめを告げる樹木。
それがヤマボウシの木でした。
お家のシンボルツリーとして人気があるハナミズキとヤマボウシです。
この記事では、お花初心者さんにもわかりやすいハナミズキとヤマボウシの見分け方、
あわせてシンボルツリーとしての選び方もご紹介致します。
◆ハナミズキ(花水木)とヤマボウシ(山法師)の違いとシンボルツリーの選び方◆
- ハナミズキは春の花・ヤマボウシは初夏の花
- 白い花びらに見える苞(ほう)
ハナミズキはカーブでへこみ・ヤマボウシは先がとがる - シンボルツリーの選び方:鑑賞用か実用かで決める
ハナミズキ(花水木)とヤマボウシ(山法師)|違いと見分け方
ハナミズキ | ヤマボウシ |
5月下旬に見たヤマボウシ。
ハナミズキの再来かと思いました。
どちらもミズキ科 / サンシュユ属(ヤマボウシ属)の植物です。
もともとヤマボウシ(山法師)は山に自生していた樹木です。
ヤマボウシの頑丈な幹は農工具にも使われています。
箱根周辺はヤマボウシがよく見られます
今では街路樹で見かけることが増えましたね。
白い花びら4枚で真ん中が緑で盛り上がっているのが共通点。
お花初心者の認識です
花びらに見えるのは苞(ほう)
苞(ほう)?
聞きなれない言葉ですよね。
要するに花びらにくっついている葉のこと。
花びらではないので長く綺麗な状態を楽しめる訳です。
葉っぱが白く変化したものです
本当のお花は真ん中にある緑色の部分。
数十個の小さなお花がまとまって咲いているのです。
小さな花は緑色の花びらが4枚
周りに雄しべが4本
真ん中に雌しべも1本ありました
撮影者:スミレ
ミズキ科 / サンシュユ属(ヤマボウシ属)
ヤマボウシ 花木
4枚の花弁に見える苞(ほう)の先端を注目してください。
とがっているのがヤマボウシ(山法師)です。
ヤマボウシ(山法師)とハナミズキ(花水木)とのわかりやすい見分け方は?
撮影者:スミレ
ミズキ科 / サンシュユ属(ヤマボウシ属)
ハナミズキ
4枚の花弁に見える苞(ほう)が立体的にカーブ。
へこみがあり先が割れています。
ヤマボウシとハナミズキはどちらも樹木。
今度は全体的な特徴から見てみましょう。
ハナミズキは花が先に咲くので華やかに見えます。
桜の次に咲く晩春の樹木です。
花言葉は「華やかな恋」
それに対してちょと地味目のヤマボウシです。
葉っぱが出た後に花が咲きます。
開花時期は5月下旬~7月。
新緑の樹木の印象が強くなりますね。
花が先に咲くのがハナミズキ
覚えやすいよ。
● 苞(ほう)の形:丸くて割れているか先がとがっているか
● 開花の仕方:花が先か葉が先か
● 開花時期:晩春か初夏か
● 果実:とがった赤い実か丸くて美味しそうな果実か
ヤマボウシ|名前の由来と果実からつけられた別名
撮影者:スミレ
ミズキ科 / サンシュユ属(ヤマボウシ属)
ヤマボウシ
ヤマボウシは日本原産。
初夏を代表する白いお花です。
街路樹・公園・庭園でよく見かけますね。
ヤマボウシの名前の由来は、比叡産延暦寺のお坊さんの姿から。
白い頭巾をかぶったお坊さんに見立てたのです。
花言葉「友情」
ヨーロッパに渡ってシンボルツリーとして人気が出ました。
花が多い年と少ない年が極端です
秋にはオレンジ色の実ができます。
ラズベリーの様な雰囲気
ヤマボウシの実は、苺やラズベリーと同じく集合果です。
果実は桑の実に似ているので別名山桑(ヤマグワ)。
ジャパニーズ・ストロベリー・ツリーとも呼ばれています。
撮影者:スミレ
ヤマボウシの果実
秋の花さんぽで発見
果実も楽しめるので
スミレちゃん向きかもね
ヤマボウシの種類には常緑、紅葉、黄葉があります。
個人のお宅のシンボルツリーに、ヤマボウシ(山法師)は人ハナミズキ(花水木)と並んで人気が高い樹木です。
トキワヤマボウシ(常盤山法師)
撮影者:スミレ
ミズキ科/ミズキ属(ヤマボウシ属)の亜種
トキワヤマボウシ 常緑広葉樹
日本に自生してていたヤマボウシ(山法師)には色々な亜種があります。
トキワヤマボウシ(常盤山法師)はその名が表す通り常緑のヤマボウシ(山法師)です。
ヤマボウシと思ったら葉っぱの感じが違ったの
ヤマボウシには亜種が多いし
葉の個体差も大きいです
秋になると紅葉して葉が落ちるヤマボウシ(山法師)とは違い、年中緑の葉の常緑樹です。
トキワヤマボウシ(常盤山法師)は左右びっしりと花が咲くので目立ちます。
街路樹などで最近よく見かけるようになりました。
花付きの良さからトキワヤマボウシ(常盤山法師)をシンボルツリーに選ぶお家も。
● 光沢のある1年中緑の葉
● 樹木全体を覆うように咲く白い花
撮影者:スミレ
トキワヤマボウシ(常盤山法師)
左右両側に花ビッシリです
遠目にも圧巻でした
ハナミズキ(花水木)とヤマボウシ(山法師)|シンボルツリーの選び方
撮影者:スミレ
ミズキ科 / サンシュユ属(ヤマボウシ属)
ハナミズキ(花水木)
日本がアメリカに桜の木を贈った時に、1912年に返礼で贈られたのがハナミズキ(花水木)でした。
ハナミヅキはアメリカヤマボウシ
とも呼ばれていたよ
ヤマボウシはもともと山に自生していた木です。
ハナミヅキとヤマボウシ。
どちらも街路樹・公園樹・お家で植栽するにふさわしい樹木です。
お好みで選んで大丈夫♪
ハナミズキとヤマボウシ、シンボルツリーにするならどっち?
● 華やかさならハナミズキ(春の訪れ・鮮やかな紅葉)
● 丈夫で育てやすいヤマボウシ(実が食べられて実用的)
シンボルツリー選びの注意点
撮影者:スミレ
お家のシンボルツリーのハナミズキ・ヤマボウシにひとつ注意点があります。
ハナミズキもヤマボウシも空の方向に咲くのです。
大きく成長するとお花が見えないのが難とも言えますね。
どちらも上を向いて咲くハナミズキとヤマボウシ。
高い樹木のお花は
写真を撮るのも大変です
枝ぶりが階段状に成長していくのが特徴の樹木です。
剪定計画はプロにお任せが安心
ヤマボウシとハナミズキ|違いとシンボルツリーの選び方まとめ
撮影者:スミレ
公園のヤマボウシ
高いところにあるのでようやくお顔が見えました
お家のシンボルツリーで人気のハナミズキとヤマボウシです。
近年ではお花ビッシリのトキワヤマボウシも人気が出てきています。
この記事では、お花初心者さんにもわかりやすく、ハナミズキとヤマボウシの見分け方、
あわせてシンボルツリーとしての選び方もご紹介致しました。
◆ハナミズキに似た花|ヤマボウシ◆
- ハナミズキは春の花・ヤマボウシは初夏の花
- 白い花びらに見える苞(ほう)
ハナミズキはカーブでへこみ・ヤマボウシは先がとがる - 花付きの豪華なトキワヤマボウシ
- シンボルツリーの選び方:鑑賞用か実用かで決めよう
★ ヤマボウシとハナミズキの簡単な見分け方 | ||
花名 |
ハナミズキ (誕生花:4/15,23) |
ヤマボウシ (誕生花:6/15) |
科名/属名 | ミズキ科 / サンシュユ属(ヤマボウシ属) | |
原産 | 北米・メキシコ | 日本 |
学名 | Cornus florida | Cornus kousa |
英名 | dogwood | Japanese dogwood |
別名 | アメリカヤマボウシ | 山桑(ヤマグワ) 山車(ヤマグルマ) ジャパニーズ・ ストロベリー・ツリー |
花言葉 | 「華やかな恋」 「わたしの愛を受けとめて」 「持続性」 |
「友情」 |
開花時期 | 4~5月 | 5月下旬~7月 |
花色 | 白・ピンク・赤 | 白・ピンク |
特徴 | ・苞は丸くへこみあり ・花が咲いてから葉が出る ・華やかな晩秋の花 ・独立した果実 ・果実は食べられない |
・苞の先がとがっている ・葉の後に花が咲く ・初夏を代表する花 ・果実は集合果 ・食べられる果実 |
初夏のお花で迷うお花は他にも色々ありましたよね。
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