ダリア園を訪れたことはありますか?
私が初めてダリア園に行った時の率直な感想です。
「薔薇園みたい!
秋の公園がこんなに鮮やかなんて。」
そこはダリアの花が咲き乱れる艶やかな空間。
静かな里の秋のイメージではなかったの
そう、まるで華やかな秋の収穫祭のよう・・・。
ガーデニングの先輩に教えてもらいました。
ダリアは「花の女王」よ
ダリアは咲き方と花色が豊富な、秋の花壇の主役だったのです。
この記事では、ダリアの名前の由来と花言葉からダリアの魅力を探ります。
◆ダリアの花咲く季節とダリアの魅力◆
- ダリアの季節はいつ?
- 名前と花言葉の由来
- ダリアを愛した人々
- ダリアの魅力はどこにある?
ダリアの特徴|春に植えて初夏~秋に咲く花
撮影者:スミレ
ダリア
キク科/ダリア科
可憐な花から大輪の花まで品種が多く選び放題なダリア。
ダリアは人気の園芸種です。
また、ダリアは開花時期が長い(6~11月頃)のもオススメポイント。
基本はダリアは春に球根を植える初秋の植物です。
ダリアは寒さが苦手なので日当たりの良い場所に植えます。
夏の直射日光、厳しい暑さが苦手な女王様です。
夏から咲き始めるのに
暑さが苦手なところがユニークです
夏場は植木鉢を移動してあげてね
ダリアの近縁種の皇帝ダリアに至っては、11~12月の開花です。
草丈は3m位にもなり、ツリーダリアと呼ばれています。
皇帝ダリアは人気品種ですね
ダリアは多年草で、花が枯れた後も地下の球根は生きています。
翌年もダリアを楽しむことができるんです。
ダリアの名前の由来|植物学者のダール氏
撮影者:スミレ
キク科/ダリア科
ダリア
ダリアは中南米原産の花で、古代アステカ族では薬草でした。
メキシコの国花にもなっています。
原種のダリアは一重咲き。
このダリア、18世紀にスペイン経由フランスへ紹介されます。
ダリアの品種改良に大いに貢献したのがスウェーデンの植物学者のアンデル・ダール。
アンデル・ダール氏の名前から学名ダリアとなったのです。
また、日本でのダリアは江戸時代にオランダから伝わります。
紅色の一重咲きが入ってきたのが始めです。
牡丹の花に似ていて遠くの国からやってきたので、天竺牡丹(テンジクボタン)と呼ばれました。
(テンジクとは当時のインドの呼び方です。)
とても愛されていたようです。
明治時代になると本格的に輸入されます。
明治40年頃にはダリアの大流行がありました。
ダリアの花言葉|ナポレオン妃の逸話に由来
ダリアの花言葉【栄華・華麗・気品・優雅・移り気】
ダリアは18世紀のヨーロッパの宮廷で広まっていったこともあり、華やかな花言葉が多いです。
花言葉「栄華・華麗・気品・優雅」なんてまさにピッタリですよね。
その中で異色の花言葉「移り気」。
どんな由来があるのでしょうか?
ダリアが初めてヨーロッパに渡ったのはフランス革命の年。
フランス革命後のナポレオンの時代にこんな物語がありました。
◆ジョセフィーヌとダリアの物語◆
皇帝ナポレオン妃のジョセフィーヌはダリアが大好き。
珍しいダリアの品種はジョセフィーヌ妃の独り占め状態。
自分の庭園でとても大切に育てていました。
ジョセフィーヌがダリアを自分の花と言ったことでも有名です。
ところがある時、貴族がジョセフィーヌのダリアの球根を盗んでしまいます。
先に自分の庭でダリアを咲かせてしまったのです。
それを見たジョセフィーヌは、急にダリアへの執着心を無くしてしまったとか。
冷めてしまったのですね。
ダリアの花言葉の中でちょっと異色な「移り気」。
ナポレオン妃ジョセフィーヌのこんな逸話が由来だったのです。
ダリアを愛した画家や詩人
クロード・モネはフランスの印象派の画家として有名です。
モネと言えばスイレンと思いませんか?
フランスのジヴェルニー村には、有名なモネの作った庭が残っています。
写真を見たら「あ、このスイレンの構図見たことある!」
と思われることでしょう。
しかし、モネといえばスイレンだけではありません。
モネには「ダリアの咲く庭」・「ダリアの群生の中の若い女達」などの作品もあります。
カラフルなダリアの群生が描かれた、モネらしい抒情的な画です。
モネの庭付近
モネは自ら園芸に携わり、植物の美しさを追い求めた画家でした。
花色が鮮やかなダリアは、印象派の画家にはぴったりの題材だったのかもしれません。
また、ダリアは詩人ゲーテにも愛されました。
ゲーテの庭には約70種類のダリアが植えられていたそうです。
ダリアの魅力|多彩な咲き方
ダリアは姿かたちや花色が変化に富んだ花です。
品種数は数万以上・咲き方は15種類以上、現在も品種改良され続けています。
ここではよく見かけるものに絞ってご紹介しますね。
似ているお花の咲き方で名前がついています。
<ダリアの咲き方イロイロ>
・デコラティブ咲き(八重)
一番よく見かけますね。
・ボール咲き(ボールの様に咲く)
牡丹っぽいおもむき。
- ポンポン咲き(ボール咲きよりもっと丸い)
- カクタス咲き(サボテンの様。花弁が反り返る)
- スイレン咲き(スイレンの様。花びらの先がとがる)
- オーキッド咲き(ランの様。細くて丸まった花びら)
- シングル咲き(一重)
ダリアはイロイロな花に似せて
品種改良されてきたのです
珍しいものではコラレット咲き、なんていうものもありました。
襟飾りを表しているそうで、写真を見るとよくわかります。
【コラレット咲き。襟飾りの様。中心をとり囲む】
<ダリアの花色の秘密>
・赤・白・ピンク・黄色・橙とカラフル。
・青の色素だけがない。
● 「花の女王」と言われるほどの華やかさ
● 姿形が多彩な豊富な品種で飽きさせない
● 開花時期が長く楽しめる
ひとつのお花で、牡丹に似ていたりコスモスに似ていたり。
サボテンやランの花びらに似ているのですから。
ダリアの珍しい品種や新品種を求めて夢中になりそうです。
ジョセフィーヌ妃の気持ちもわかるかも?